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【あらすじ】

永禄3年(1560)、近江・浅井家の地侍の娘・千代は戦火の中、幼くして父母を失い、山中をさ迷ううちに、尾張の川のほとりで一人の若武者に命を救われます。織田信長に滅ぼされた尾張岩倉城の家老の嫡男・山内一豊でした。一豊は千代に母・法秀尼を訪ねるように言います。仕官先を探す一方、父の敵・信長を討つ機会を狙う一豊でしたが、桶狭間(おけはざま)の戦いで鬼神となって戦う信長に武者の魂を見てひざまずきます。

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「大河ドラマ 功名が辻(つじ)」の再放送はいつ?

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「大河ドラマ 功名が辻(つじ)」のキャスト・スタッフ情報

【キャスト】

      • (千代) 仲間由紀恵
      • (山内一豊) 上川隆也
      • (五藤吉兵衛) 武田鉄矢
      • (祖父江新右衛門) 前田吟
      • (法秀尼) 佐久間良子
      • (きぬ) 多岐川裕美
      • (不破市之丞) 津川雅彦
      • (藤吉郎(豊臣秀吉)) 柄本明
      • (寧々) 浅野ゆう子
      • (淀) 永作博美

【スタッフ】

      • 司馬遼太郎(原作)
      • 小六禮次郎(音楽)
      • 大石静(脚本)

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「大河ドラマ 功名が辻(つじ)」のあらすじ

1話

永禄3年(1560)、近江・浅井家の地侍の娘・千代は戦火の中、幼くして父母を失い、尾張の川のほとりで若武者・山内一豊に命を救われる。その後、成長して再会したふたりは「一国一城」の夢に向かい、手を携えあって戦国の世を生き抜いていく。

2話

一豊は信長に士官する許しを得ようと母・法秀尼を訪ね、そこで母と暮らす千代と再会。しかし、千代は実母の縁を頼って美濃へ旅立ちます。一豊は信長が次に攻めるのは美濃と知って千代を追うと、千代は川を渡り美濃へ入るところでした。「行くな」と叫ぶ一豊に、千代は「亡き母様が言いました。美濃の人間になれと」と答えます。時は流れ、美濃の伯母の嫁ぎ先・不破家で美しい娘に成長した千代は再びあの川を訪れます。そこには…。

3話

千代は美濃の知将・竹中半兵衛の城へ行儀見習いに出ていました。秀吉は片腕の一豊を従えて半兵衛を訪れ、信長につけと説得しますが、半兵衛は拒否します。その城で一豊は美しく成長した千代と再会します。敵味方に分かれた運命の前に、二人はただ見つめ合うばかり…。秀吉の再三の説得にも頑として応じなかった半兵衛から、ある日、一豊を連れて来てくれとの文が秀吉に届きます。半兵衛の庵(いおり)で待っていたのは千代でした。

4話

互いの思いを確かめ合った千代と一豊ですが、敵どうしではなすすべもありません。そんな折り、半兵衛はなぜか信長に寝返ることを決意し、秀吉の配下となります。美濃の稲葉山城攻略が開始され、美濃方の千代はろう城。織田方では攻め入って女子どもも皆殺しにせよと命が下ります。苦悩する一豊に半兵衛が城へ登る小道の存在を明かし、千代を救えとささやきます。城内へ踊り込んだ一豊は、炎の中になぎなた姿の千代を見つけます。

5話

晴れて夫婦となった千代と一豊。千代は一豊から「一国一城のあるじになる」という夢を聞かされ、同じ夢をともに追うことを誓います。信長は近江・浅井氏を味方にしようと画策し、妹の市はみずから浅井家に嫁ぐと申し出ます。市の訪問を受けた千代は近江について話し、市は兄の信長の優しさ、未知の相手に嫁ぐ不安を語ります。「市はふびんだ」という一豊に、「市には戦を止める力があり、多くの命が救われる」と千代は訴えます。

6話

家来の新右衛門の大家族が加わり、五十石取りの山内家の台所は火の車。千代は自分の食事を抜いて切り抜けようとします。一方、稲葉山城改め岐阜城には、足利義昭の使者・明智光秀が信長を訪問していました。その話を聞かせようと帰宅した一豊が見たのは、空腹で倒れた千代の姿でした。いのししを狩り、千代に食べさせる一豊。織田軍が上洛(じょうらく)の途につく日、千代は山内家の家紋を自分で縫い込んだ旗を一豊に手渡します。

7話

信長は一豊や秀吉を連れ、市の嫁ぎ先・小谷城に浅井長政を訪ねました。信長暗殺の声が渦巻く中で、長政が陰謀を阻みます。織田軍は南近江の六角氏を平定して上洛(じょうらく)。足利義昭は征夷大将軍になり、副将軍への誘いを信長は断ります。山内家では新右衛門の妻・ふねが急死。戦場の夫に知らせるなという遺言を、千代は侍の妻の覚悟として聞きます。翌春、秀吉は京都奉行となり、一豊も京にとどまることを余儀なくされます。

8話

信長の敵対勢力と結ぼうとする将軍・義昭の策略が発覚しました。信長は市の嫁ぎ先・浅井家との約束を破り、浅井家と同盟関係にある越前の朝倉家を攻めます。一豊は顔を矢で射られるという深手を負いながらも、敵方の勇将と死闘の末、討ち取ります。織田軍が快進撃を続けていたやさき、信長は市の機転で長政の出陣を知り、撤兵を決意します。全滅覚悟のしんがりを志願した秀吉は、重傷の身で参戦を願う一豊を軍神とたたえます。

9話

秀吉軍はしんがりの大役を果たし、京に戻りました。一豊は軍功を認められ二百石に加増。宿舎で傷を癒やす一豊の前に、ある日、魅惑的な若い女・小りんが現れます。家来の吉兵衛と新右衛門は山内家の世継ぎのために添い寝をさせる策に…。ひたすら無事を祈る千代の思いをよそに、一豊は小りんの誘惑に負けてしまいます。しかし、小りんの正体は甲賀の忍びでした。帰宅した一豊は秘密にできず、初めての浮気を千代に告白します。

10話

一豊の浮気に怒った千代は美濃の不破家に帰ります。一豊は千代の留守中に出陣し、千代はお守りの布を夫の手に巻くこともできません。千代の悪い予感は的中し、姉川の合戦で功を焦った一豊は戦場で姿を消しました。泣きながら自分を責める千代。夫を弔い出家する覚悟を決めた夜、千代は自分を呼ぶ遠い声を聞き、雨の中に飛び出します。そこにやりをつえにして歩く一豊の姿を見つけ、二度と過ちを繰り返さないと心に誓うのでした。

11話

傷を負いながらも姉川から戻った一豊に、千代は夫の無事が何よりと感じます。ほっとしたのもつかの間、一豊は浅井の動きを見張るため、近江・横山城へ。信長に反発する三好三人衆が摂津で挙兵し、浅井・朝倉は比叡山延暦寺に入ります。信長は武田の脅威で窮地に陥りますが、浅井・朝倉の追放に応じない比叡山攻めを決行。一方、千代は秀吉の妻・寧々(ねね)から、秀吉のおい・治兵衛(後の関白・秀次)の教育係を任されます。

12話

信長が誰よりも恐れる武田信玄が上洛(じょうらく)を開始。信玄が家康を打ち破り、岐阜城下は騒然となります。「城下が火に包まれるのを見たくない」という千代に、「女も戦う決意を」と寧々(ねね)。一豊の前に甲賀の忍び・六平太が現れ、手を組まないかと誘います。一豊は「日輪の下で功名を立てる男でないと立身はできぬ」と断ります。一方、将軍・義昭も信長に対し挙兵。信玄死去の報が入り、信長は義昭を都から追放します。

13話

織田軍が小谷城に猛攻をかけ、千代は市の身を案じます。秀吉と小谷城へ入った一豊は市と対面。市は夫の長政とともに果てる覚悟でしたが、秀吉が嫡男・万福丸の助命を約束したため、子どもたちと城を出ます。織田軍は総攻撃を開始し、長政は自刃。しかし、信長は万福丸の磔刑(たくけい)を命じ、秀吉はその役を一豊に任じます。一豊は抗議しますが、刑は執行されます。千代は約束の打ち掛けを市に渡し、号泣してわびます。

14話

一豊の知行は四百石。同僚の堀尾と中村は百五十石。この差が一豊の悩みの種で、出会えば黙って会釈する二人に距離と寂しさを感じます。このころ、秀吉は身内を城に住まわせたいと思っていましたが、妹の旭と夫の源助が聞き入れません。千代と一豊は秀吉から、二人が城に入るよう説得を命じられます。嫌だと泣き叫ぶ旭に、源助は「得意な大工仕事で役にたてるなら」と言い、一豊は「源助を戦場には絶対に出さない」と約束します。

15話

甲賀の忍び・六平太が山内家に奉公したいと入り込み、千代と一豊はそれぞれが六平太と浅からぬ縁があることに驚きます。しかも、その妻と名のる女こそ、一豊が京で一夜を過ごした小りんでした。肝をつぶした一豊は吉兵衛と新右衛門に相談しますが、どうにもできず…。子ができぬことで悩む千代を横目に、小りんは「私が世継ぎを産んであげる」と一豊に迫ります。誘惑から逃れた一豊を待っていたのは、正座した千代の姿でした。

16話

無敵と呼ばれる武田軍が長篠城への攻撃を開始。織田軍は徳川軍と合流して武田軍を迎え撃ち、三千丁の鉄砲隊が武田騎馬隊を粉砕しました。しかし、馬防さくを作るために駆り出された旭の夫・源助が流れ矢に当たって戦死。約束をたがえた一豊は切腹して旭にわびようとし、千代も自害しようと懐剣を取り出しますが…。数日後、養父・不破市之丞危篤の知らせが届き、枕元でみずからの懐妊を告げる千代。市之丞は微笑し、眼を閉じます。

17話

千代は無事に娘を出産し、よねと名づけます。しかし、戦続きの一豊が長浜に戻り、娘と対面したのは1年後。喜ぶ一豊ですが、娘に怖がられてしまいます。このころ、千代は光秀の娘・玉と出会います。また、夫を失った旭は秀吉の命で副田甚兵衛と再婚しますが、心を閉ざしていました。信長の妻・濃は夫が変わったと感じていました。「傷の痛みがわからぬ者に民の心はついてこない」と濃は語り、光秀を熱いまなざしで見つめます。

18話

信長に蟄居(ちっきょ)を厳命された秀吉。信長に謀反と疑われれば、秀吉だけでなく一豊ら家臣も成敗されます。秀吉は謀反などできぬという証しに、大酒宴に興じます。そうと知った千代も、驚く一豊を尻目に陽気に踊り出します。そのころ、大和の松永弾正が信長に謀反。蟄居を解かれた秀吉は一豊を送りますが、計略は失敗して弾正は壮烈に自害します。秀吉は中国討伐の大任を命じられ、播磨(はりま)の大部分を平定しますが…。

19話

中国攻めで戦地にいる一豊の留守中、千代は2歳の娘・よねを平穏無事にと祈りながら慈しみ育てていました。一方、安土城を築城中の信長は「民に天主たる余を畏敬(いけい)さすれば、謀反を起こす者もいなくなろう」とごう然と言い放ち、その目に宿る狂気に濃や光秀はりつ然とします。しかし、信長への謀反は後を絶たず、秀吉は窮地に立たされます。その陣中、病が悪化した半兵衛は千代を愛していたことを一豊に告げます。

20話

官兵衛が敵方から戻らず、寝返りを疑う信長は嫡男・松寿丸の殺害を一豊に命じます。しかし、官兵衛は敵方から救出されて帰還。絶句する信長に、一豊は切腹覚悟で松寿丸が生きていることを告げます。千代が隠していたのです。信長が安どの表情を見せたのもつかの間、今度は敵方の城に残る数百人もの女子どもまで虐殺せよと命じます。そんな折り、一豊は戦乱で盲目となった小りんと再会し、武士としての迷いを覚えるのでした。

21話

一豊は馬市で見たみごとな馬に一目ぼれしますが、黄金十枚では手が出ません。それを聞いた千代は別の意味で驚きます。こし入れの際、養父から持たされた鏡箱の中身と同額だったのです。それを差し出し、「妻という役目で、この乱世をともに戦って参りとうございます」という千代。そのことばは信長から心が離れた濃の耳にも届きます。信長は一豊と千代を城に招き、「黄金十枚で天下に山内の名を売った」と千代の才覚を絶賛します。

22話

光秀の妻から夫の不眠に効く薬草はないかと相談され、千代は胸騒ぎを覚えます。一豊は備中高松の秀吉から信長へ援軍を請う使者として安土に戻っていました。宴席で光秀は信長に罵倒(ばとう)され、領地召し上げのうえ、秀吉援軍の兵を出せという理不尽な命を受けます。光秀の出陣前夜、信長は本能寺に入ります。そのころ甲賀の忍び・六平太は千代に、長浜から逃げよと言います。天下を揺るがす争いが刻一刻と近づいていました。

23話

光秀が本能寺に攻め入り、信長は鉄砲で応戦。傍らにはなぎなたで戦う妻・濃の姿がありました。しかし、光秀の目前で濃は銃撃されて絶命し、信長も自害します。長浜では六平太が千代に「光秀謀反の気配」と伝え、寧々(ねね)と千代は城下の人々を救うべく奔走していました。一方、備中高松にいた秀吉と一豊は、変事を毛利へ知らせる使者を捕らえて信長の死を知ります。全軍帰還の号令をかけ、秀吉の中国大返しが始まります。

24話

3万5千の秀吉軍は1万5千の光秀軍を圧倒し、近江へ逃がれようとする光秀と一豊が遭遇します。「なにゆえご謀反を…」と一豊が尋ねた時、何者かの槍(やり)が光秀を襲いました。光秀は「そなたは耐えて生き延びよ」と一豊に遺言して落命します。一豊は光秀の首を取らず、山中に隠れる千代や寧々(ねね)たちを救出。千代は敗北者の運命の悲惨さを知ります。光秀の妻子は自害し、細川忠興に嫁いだ光秀の娘・玉は幽閉されます。

25話

千代は清洲城の市に呼び出され、織田家のために柴田勝家に嫁ぐことを決意したと聞きます。勝家と秀吉はいずれ大戦となるので、これが今生の別れになるというのでした。備中高松、山崎での功により三千石に加増された一豊。山崎に近い土地に屋敷を移し、吉兵衛の指揮のもとに家来や女中らも新たに雇い入れます。ほどなく家中で、吉兵衛と侍女のたきが好き合っているといううわさが…。煮え切らない吉兵衛に千代が一計を案じます。

26話

伊勢攻めへ出陣した一豊軍は亀山城を包囲しますが、敵勢の突破を許し、秀吉を激怒させます。たきへの恋慕で心にすきが生じた自分のせいだと吉兵衛。翌朝、吉兵衛は山内家の旗を背にすさまじい気迫で城壁を登り、敵陣の中に一番乗りを果たします。一斉に刃(やいば)を浴びた吉兵衛は「ご功名をあげ、国持ち大名になりなされ」と一豊に言い残し、壮絶な死を遂げます。知らせを聞いた千代はあふれる涙を止めることができません。

27話

忠臣・吉兵衛を失った悲しみの癒えるまもなく、たきがひっそりと命を絶ちました。同じころ、勝家と秀吉が近江・賤ヶ岳(しずがたけ)でついに激突!一豊は三成ら若い世代を重用する秀吉に不満を覚えますが、戦いは秀吉の勝利に終わります。越前・北ノ庄城へ市の救出に赴いた一豊に、市は娘たちを託し、夫・勝家とともに自害。生き残った市の娘・茶々は、千代に「秀吉の野望を打ち砕くことが市の望みだ。手を貸せ」と告げます。

28話

秀吉の論功行賞で、賤ヶ岳(しずがたけ)の七本槍(やり)と呼ばれる新世代が三千石以上に加増。同僚の中村は二万石、堀尾は一万七千石、城持ち大名に出世します。しかし、命がけで秀吉を守り、忠臣まで失った一豊はわずか三百石の加増で三千八百石。ふてくされた一豊は「城勤めをやめる」と千代に告げます。「出家する」と言い出す一豊に、母の法秀尼は「命を絶て」と一喝!一方、家康は秀吉につくか攻めるかを考えていました。

29話

秀吉の大坂城築城は茶々のためと見た寧々(ねね)は、茶々の様子を探れと千代に命じます。同じころ、千代は若武者に成長した秀吉のおい・秀次と再会。一方、東国では家康が粛々と領土を広げていました。従属させようとする秀吉に家康が挙兵し、小牧山で衝突します。家康の猛攻に撃破され、秀吉のけん責を浴びる秀次を救う一豊。進撃を阻んだ家康は天下に名をとどろかせます。関白となった秀吉が一豊に、長浜城をやると言います。

30話

一豊は琵琶湖畔の長浜城へ入城し、ついに二万石の城持ち大名となります。「婚礼の晩のお約束、お守りくださいましたね」と歓喜する千代。吉報は続き、本能寺の変以来、行方知れずになっていた一豊の弟・康豊が放浪の末に戻ってきました。幽閉中の光秀の娘・玉に助けられたというのです。その後、秀吉の取りなしで玉が細川家に戻ったことを聞き、千代は喜びます。そのころ、大坂城では茶々が三成を取り込もうと画策していました。

31話

一豊は秀吉から家康を上洛(じょうらく)させよと命じられますが、家康に丸め込まれて交渉は頓挫(とんざ)。そのころ、長浜は大地震に見舞われ、城は崩れ落ちていました。千代はがれきの下からはい出し、娘のよねを探します。馬を飛ばして戻った一豊が見たものは、すでに冷たくなったよねと傍らに泣き崩れる千代の姿でした。最愛の一人娘を失い京の街をさ迷う千代は、切支丹(きりしたん)となった光秀の娘・玉と再会します。

32話

上洛(じょうらく)を拒む家康の懐柔策として、秀吉は妹・旭夫婦を離縁させ、旭を家康へ嫁がせようとしていました。寧々(ねね)から話を聞いた千代は旭を長浜にかくまおうとしますが、秀吉は旭夫婦を巧妙に説得し、家康への婚儀申し入れを一豊に任じます。千代に騒ぎたてるなとの秀吉の無言の命です。家康は使者として訪れた一豊に、「関白の妹はいらぬ。千代殿をもらいたい」と難題をふっかけますが、結局、婚儀を受け入れます。

33話

秀吉は九州攻めに出陣。留守居役の秀次とともに残された一豊はいらつき、弟・康豊と衝突してばかり。千代は一豊の母・法秀尼に相談しようと訪れますが、義母は病の床にあり、まもなく死去します。母の遺言を千代から聞き、一豊・康豊兄弟は泣き崩れます。一方、秀吉はバテレン追放令を発布し、光秀の娘で切支丹(きりしたん)の玉は孤立。玉をひそかに慕う康豊は打ち壊された南蛮寺を訪ね、ガラシャと名のる玉と再会します。

34話

千代は捨て子をわが子として育てることを決意します。秀吉が聚楽第(じゅらくてい)に天皇を招くことになり、一豊と三成は慣れない世話役を務めます。寧々(ねね)が命じ千代が縫った打ち掛けは天皇に賞賛され、行幸(ぎょうこう)は大成功のうちに幕を閉じました。ほどなく、秀吉が側室に迎えた茶々(後の淀)が男児を出産。秀吉の養子・秀次に随行し祝いに訪れた一豊は、跡取りができたと言わんばかりの秀吉に危ぐを覚えます。

35話

京の町で千代は副田甚兵衛に出会います。秀吉の政略で、妹・旭を家康に嫁がせるために離縁させられた旭の元夫・甚兵衛です。そのころ、旭は死の床にありました。千代の働きで旭と面会した甚兵衛は旭に、「何があろうとも、わしらは夫婦じゃ」と語りかけます。旭はほどなく没し、甚兵衛もみずから命を絶ちます。一豊は秀次軍に属し、小田原の北条攻めへ出陣。秀吉得意のろう城戦に北条も開城し、一豊は遠州掛川五万石を賜ります。

36話

秀吉と淀の子・鶴松が急逝し、淀は寧々(ねね)による毒殺を疑います。寧々は否定しますが、千代に豊臣の跡取り・秀次を盛り立てよと告げます。悲嘆にくれる秀吉は明国への出兵を宣言。秀次へ関白を譲り、留守居の総大将としました。家康は出兵を固辞する一方、秀次を持ち上げて豊臣の分断を謀ります。秀次付きで出陣できず落胆する一豊に千代は、これからは槍(やり)働きより、人の心を読み解くことが功名につながると言います。

37話

淀が再び秀吉の子(後の秀頼)を産み、豊臣家跡継ぎとしての関白・秀次の立場は危うくなりました。秀吉にとって邪魔な存在になったと理解しながらも、秀次は千代に「わしはこの国を譲り受けたのじゃ」と言い張ります。そんな折り、秀吉を朝敵とすべく秀次側が朝廷に献金したことが発覚し、側近らの血判状が秀吉に渡ります。寧々(ねね)に取りなしを願う千代に、寧々は「これ以上、関白に近づくと山内家が危ない」と忠告します

38話

秀吉への謀反を疑われた関白・秀次。申し開きをするよう勧める一豊に、側近たちが斬(き)りかかります。そこへ駆け込んできたのは、秀次が幼いころ、読み書きから武士の心得まで教えた千代。「出家なさいませ」という千代に、秀次は「関白として最後の務めを果たす」と言い、「天下は太閤だけのものではありませぬ」と秀吉をいさめます。怒り狂った秀吉は秀次を切腹させ、妻しょうや子らをすべて処刑。無常感を抱く一豊でした。

39話

秀吉は秀頼の元服式で、家康に嫡男・秀忠の娘を嫁にと申し入れます。大老・前田利家はいさめますが、家康は表面上、恭順の態度を示します。一豊には秀吉の老いと強引さが印象に残りました。寧々(ねね)は千代に「秀吉亡き後、頼るべきは家康」と語り、淀は「寧々への追従は秀頼への謀反と同じ、千代の出方で一豊の身も危うくなる」と脅します。山内家安泰のために嫡男が必要と考えた千代。ある夜、一豊の寝所に美しい侍女が…。

40話

朝鮮攻めから戻った福島正則、加藤清正らは秀吉の死に驚がくし、むだ働きの憤激を三成に向けます。家康は秀吉の遺訓に背き、諸大名との婚姻を進めます。千代と一豊に、「これからの豊臣は家康にすがらねば生き残れぬ」と寧々(ねね)。一方、三成は家康を糾弾し、反発した清正らは三成殺害の挙兵へ。三成救出へ動いた一豊ですが、どちらにつくべきか苦悩します。しかし、すべては天下を狙う家康の筋書き通りと千代は見抜いて…。

41話

高台院(寧々・ねね)は千代に、「淀と秀頼が生き延びるためには、徳川傘下の一大名になるほかない。そう進言せぬ三成はうつけじゃ」と断じます。「山内家もそうせよということか」と尋ねる千代に、ほほえみ返す高台院。佐和山に隠居していた三成は上杉家と組み、家康は上杉討伐の名目で大軍を率いて挙兵します。大乱の予感に、一豊は秀吉への忠義から三成に従うか、かつて金ヶ崎で救ってくれた家康への恩義に報いるかで迷います。

42話

家康を接待する席で己の胸中を率直に吐露する一豊に、じっくりと迷いなされと家康。一豊の心はかすかに徳川に傾きます。同じころ、大坂城に入った三成は大坂に残る諸侯の妻を人質とする書状を送ります。千代はその書状を開封せずに一豊に送り、大阪城へ移ることを断固拒否。ガラシャの身を案じた千代は康豊に文を託し脱出を促しますが、ガラシャは死を選びます。三成か徳川かで思い悩む一豊のもとに、千代からの密書が届きます。

43話

一豊は千代から届いた三成の書状を家康に差し出しました。未開封のまま書状を渡すという千代の機転で、家康への忠節を強調したのです。翌日の軍議の席では、一豊は城も領地も一切を家康に渡すと宣言し、家康を歓喜させます。一豊の発言にほかの大名も続き、家康勢の結束は一枚岩に。そのころ、三成方の小早川秀秋が高台院を訪問していました。居合わせた千代の前で、高台院は秀秋に「家康をこそ頼るべき」と寝返りを指示します。

44話

ついに天下分け目の戦いの火ぶたが切られました。家康率いる東軍7万5千、三成率いる西軍10万が関ヶ原で激突。西軍優位の戦況に、毛利勢を見張る一豊も死を覚悟します。一豊は家康の許しを得て主戦場へと踊り出ますが、小早川軍の東軍への寝返りで戦況は一転!家康の起死回生の軍略により、西軍総崩れで三成は敗走します。勝利したものの、一豊の胸にはむなしさが広がりました。一方、夫の無事を知った千代は安どに包まれます。

45話

捕えられた三成は大津城へ移され、縄目姿で城の門前にさらされました。一豊は自分の羽織を三成にかけ、淀へ遺言を伝えることを約束します。大坂に凱旋(がいせん)した一豊ですが、戦場で感じた空しさを千代に語り、二人は関ヶ原で敗れた者のために涙を流します。まもなく、三成は六条河原で斬首(ざんしゅ)され、波乱の生涯を閉じました。数日後、一豊は家康の論功行賞で土佐二十万石を賜り、国持ち大名の夢をかなえますが…。

46話

土佐二十万石を与えられてから、一豊は人が変わってしまったと千代は嘆きます。一豊は焦っていました。土佐平定が遅れれば、家康に召し上げられるかもしれません。土佐では一領具足と呼ばれる地侍が各地で反乱を起こしていました。そこへ弟の康豊が先発し、なんとか国入りを果たした山内家。六平太は土佐平定の困難さを予期し、命をかけて千代を守ろうと心に誓うのでした。しかし、一領具足の放った銃弾が千代を襲います。

47話

一領具足の反乱で土佐平定に手を焼く一豊。家康の圧力もあり、地侍を一掃すると誓ってしまいます。相撲の大試合に一領具足の長を集め、残らず討ち取るという六平太の策を受け入れた一豊。非情なやり方に疑問を抱き、試合場の浜へ急ぐ千代。六平太が一領具足の反撃に倒れ、「これで土佐と千代は安泰だ」と千代の腕の中で息絶えます。「なぜ大勢の者が死なねばならぬ」と千代は涙を流し、一豊に「暇をいただきたい」と告げます。

48話

弾圧と流血で土佐を制圧した一豊に怒り城を出た千代は、かつての養子で仏門に入った湘南を京から呼び、荒れ寺で暮らし始めます。千代のいない空虚感をかみしめ、晩節を汚したことを後悔する一豊。一方、土佐制圧を一番喜んだのは家康でした。徳川に反旗を翻す勢力を取り除いておきたかったのです。一豊は「これからは慈悲深い政を行う」と千代に誓い、夫婦のきずなは回復します。しかし、河内山城へ入城した直後、一豊が倒れます。

49話

城で倒れ半身不随になった一豊は、千代の助けで次第に回復します。家康の孫・千姫と秀頼の婚儀が成立。家康は将軍の座を嫡子・秀忠に譲り、徳川の天下であることを世に示します。一豊は豊臣の滅亡を予感して土佐へ戻り、「徳川と豊臣の間に戦が起きたとき、徳川様に従え」と言い残し、千代の腕の中で絶命します。千代は大坂夏の陣で戦国の終えんを見届け、戦死者の魂を慰める旅に出ます。そして、一豊と初めて会った川を訪れます。

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